今と昔

金環日食を前に、
観察方法について注意を促すニュースを見ながら、
母が言った。

　：昔は、ガラスを火で炙って煤をつけたので見たものだけれどね。

私も小学生の頃、授業で、
下敷き越しに日食を見た記憶がある。
現在では、どちらも、
危険であるとの理由で禁止されている方法である。

こんな風に、
昔は良いとされていたことが、
今は違っているという話をよく聞く。

特に、母に３人目の曾孫が生まれてから、
子供の育て方が、
孫の時と全然違うことに驚いている。
姉が、孫の入浴を手伝いに行って、
風呂上りに湯冷ましを飲ませようとして、
必要ないと言われ、びっくりしたそうだ。
昔は、かなり早期から始めていた離乳準備も、
ずっと後で良いらしいと聞いて、

　：昔の苦労は何だったんだろう。

と、がっくりしていた。
やらなくても良くなったことが増えて、
母親の負担が減ることは、喜ばしいことである。


今朝は、予め購入しておいた日食グラスで、
金環日食を観察した。
薄く雲がかかっていたが、
光の輪は、綺麗に確認できた。
興味が無いと言っていた母だが、
ミーハーなところがあるので、
おそらくテレビの中継は見たに違いない。