母の日記・不安な日々

その日、母の家を訪ねたら、
居間のテレビの前に、布団が敷いてあって、
母が、具合悪そうに横になっていた。
先日骨折した伯母のもとへ、
毎日、食事を運んでいた母だったが、
疲れがたまってしまったようだ。

他人の世話にはなりたくないと言っていた伯母も、
母の様子を知って、
介護のヘルパーさんを受け入れる決心をしたようだ。
ここ数日は、そのための手続きやら何やらで
忙殺されていた。
ヘルパー派遣の事業所の人と、伯母を交えて、
３時間かけていろいろなことを相談して決めた帰り際、
伯母が、不安げに聞いた。

　：で、結局何の話だったの？

もう一度、かいつまんで説明した後、
なんでもない、何も心配は要らないと言って、
伯母の家を後にした。