母の日記・インターネット

母の家には、パソコンがない。
父がまだ生きていた頃、
一度その気になって、売り場まで出かけたことはあったが、
腕のいい販売員に出会わなかったせいか、
買わずに帰ってきてしまった。
だから母は、未だにパソコンに触ったことがない。

私が、インターネットの話をすると、
母は、決まって

　：ホリエモンみたい。

と言う。
母にとっては、インターネット＝ホリエモンという認識なのだ。

でも、それは決して悪い印象ではない。
母が、旅先で見た石碑の由来などを
すばやく検索してメールで送信したり、
メモしそこなった料理番組のレシピを
プリントしてあげたりして、
便利で楽しいということを
日々印象付けてきた成果であろう。

先日、母にそろそろパソコンをと勧めたら、

　：あんたに印刷してもらって読む方がいい。

と、言われてしまった。
とんだ誤算だった。