ちびの当番
まだ補聴器を作っていない母である。
隣町まで電車に乗って行くのが億劫なのだという。
顔を見て話せば、
口の動きでだいたいのことは伝わるが、
後ろから話しかけた時の聞き間違いは増えた。
先日も、チリの鉱山での救出劇が気になっていた姉が、
居間でテレビを見ている母に、
:チリの鉱山はどうなったの?
と、声をかけたら、母は、
:ちびの当番?
ちびたちならとっくに学校へ行ったわよ。
と答えたそうだ。
曾孫の給食当番の話と勘違いしたらしい。
伯母と母が会話するときには、
もっとややこしいことになる。
伯母:さっき肉屋に行ったら、随分久しぶりだねって言われたわ。
母 :へ~、便秘治ったの?
伯母:私、何処へ行ってきたんだっけ?
伯母も耳が遠い。
しかも、最近、認知症が進んできた。
それぞれ勝手に聞こえたつもりで話すので、
会話は平行線をたどっている。
隣町まで電車に乗って行くのが億劫なのだという。
顔を見て話せば、
口の動きでだいたいのことは伝わるが、
後ろから話しかけた時の聞き間違いは増えた。
先日も、チリの鉱山での救出劇が気になっていた姉が、
居間でテレビを見ている母に、
:チリの鉱山はどうなったの?
と、声をかけたら、母は、
:ちびの当番?
ちびたちならとっくに学校へ行ったわよ。
と答えたそうだ。
曾孫の給食当番の話と勘違いしたらしい。
伯母と母が会話するときには、
もっとややこしいことになる。
伯母:さっき肉屋に行ったら、随分久しぶりだねって言われたわ。
母 :へ~、便秘治ったの?
伯母:私、何処へ行ってきたんだっけ?
伯母も耳が遠い。
しかも、最近、認知症が進んできた。
それぞれ勝手に聞こえたつもりで話すので、
会話は平行線をたどっている。