母の日記・続・ジロウ
母は、新之助を飼い始めると、
:ジロウみたいに賢い子犬に育てたいわ。
と、話すようになった。
実際のジロウは、特に賢い訳ではない。
芸を覚えるのも他の子犬より遅いし、
自分の名前もすぐ忘れる。
始めに付けた名前はジローだったが、
何度も付け直しているうちに ジロウ になってしまった。
これは、飼い主である私の滑舌の悪さにも由来するが、
私が飼っている他の子犬と比べても
特にジロウが賢いとは言い難い。
新之助とふれあう時間が長くなるに連れ、
母の頭の中から、ジロウの存在が薄れていった。
つい先日のことだ。
:新之助って、ほんとに可愛いわ!
私、一番可愛い犬を選んだのねえ。
と、すっかり親バカになった母が、
私のDSを覗き込んで、そこにいるジロウの姿を見てこういった。
:あんたの犬、狐みたいな顔してるわね。
母になんと言われようと、私は、ジロウが一番可愛いと思っている。
:ジロウみたいに賢い子犬に育てたいわ。
と、話すようになった。
実際のジロウは、特に賢い訳ではない。
芸を覚えるのも他の子犬より遅いし、
自分の名前もすぐ忘れる。
始めに付けた名前はジローだったが、
何度も付け直しているうちに ジロウ になってしまった。
これは、飼い主である私の滑舌の悪さにも由来するが、
私が飼っている他の子犬と比べても
特にジロウが賢いとは言い難い。
新之助とふれあう時間が長くなるに連れ、
母の頭の中から、ジロウの存在が薄れていった。
つい先日のことだ。
:新之助って、ほんとに可愛いわ!
私、一番可愛い犬を選んだのねえ。
と、すっかり親バカになった母が、
私のDSを覗き込んで、そこにいるジロウの姿を見てこういった。
:あんたの犬、狐みたいな顔してるわね。
母になんと言われようと、私は、ジロウが一番可愛いと思っている。