ＤＳ Ｌｉｔｅ

夜中に起きだして探し物をするようになった母。
大概、すぐに見つかって、また眠るのだが、
その影響なのか、昼間から

　：眠い、眠い。

と、こぼしている。

先日は、今年貰った年賀状を探していたら、
変わった物が見つかったと言って、
ほぼ新品のＤＳ　Ｌｉｔｅを見せてくれた。

母が現在愛用しているのは、
私が最初に贈った初期型のＤＳ本体である。
ＤＳ　Ｌｉｔｅも贈ったのだが、
すぐに孫娘に貸して、結局そのままになってしまった。
今回見つかったのは、
その後で、伯母に頼まれて買ったピンクの本体であった。
頼んだ伯母も、
頼まれた母も、いきさつを忘れ、
そのまま放置されていたようだ。

　：なんにも映らないよ。壊れているのかねえ。

電源ボタンの位置が違うせいで、
電源の入れ方がわからなかったらしい。
電源を入れると、
懐かしい起動画面が現れた。
初期型を使っている母には、馴染みの画面だったせいか、

　：あら、そんなところにスイッチがあったのね。

と、すぐにタッチペンを取り出した。

ＤＳｉを使い始めた頃には、
ＧＢＡソフトが遊べる貴重な本体として、
大切に保管しようと思っていたはずだった。
しかし、我が家のＤＳ　Ｌｉｔｅは、
ＤＳｉやＤＳｉＬＬ、３ＤＳ、３ＤＳＬＬと、
次々に発売された後継機に押され、
すっかり忘れられていた。
母に習って、夜中に探してみたが、
出てきたのは、パッケージの空き箱だけであった。
よくよく考えてみたら、
ＤＳｉを買った時に、
息子に譲ったことを思い出した。