避難所

昨夜の台風で、私の住んでいる所にも避難命令が出た。
深夜１時、消防隊員に部屋のドアを叩かれ、
直ぐに支度をして出てくるようにと告げられた。
東京のど真ん中で、こんな時が来るとは思ってもいなかった。

息子と二人で階下に降りると、
もう、ほとんどの人が集合していた。
そこから消防のバスで近くの公会堂まで移動した。
移動中も、強風でバスが度々停止した。
バスから降りるのも、一苦労で、風に飛ばされないように、
屈強な消防隊員に支えてもらいながら入り口まで歩いた。
公会堂の会議室で水とクラッカーが配られ、
このまま夜明かしかと覚悟したが、
３時過ぎに避難指示が解除になり、
明け方４時過ぎには帰宅できた。

風が収まったが、まだ暗い道を歩きながら、
私は、息子が小さかった頃、
私の誕生日に家族で食事して、
親子３人で帰宅する道すがら、
息子が言った一言、

　：こういうのを小さな幸せって言うんだね。

というのを思い出していた。