税務署

会社勤めをしていた頃は、
春になると、確定申告で、よく税務署に行っていた。

結婚して勤めを辞めてからも、
医療費控除やらなんやらで、
やはり毎年確定申告に行った。

夫が亡くなり年金生活になってからは、
自分の用事で訪れることは無くなったが、
アパートを経営していた伯母の確定申告で、
やはり何年か、春ごとに通っていた。

伯母は亡くなり、申告も必要なくなったが、
数年前から、
住んでいるマンションの屋上に設置されている携帯電話の基地局からの収入に
税金がかかると税務署から指摘があって、
法人税の支払い手続きに通うようになった。

たくさん還付金があったころは、
忙しくて、税務署に行くのもタクシーで行ったりしていたが、
今は、収入は少ない分、時間はあるので、
散歩のついでに歩いて税務署に行く。

それにしても、何故に、
申請書の説明書きは、こんなにも文字が細かいのだろう。
特に、東京都の法人都民税の申請書の文字は、芥子粒のようで、
拡大鏡を使っても読むのが至難である。
税金を納めて欲しかったら、もっと見やすく作ってくれと言いたくなった。

税務署の窓口で、書き上げた申告書を見せたら、

　：受理してもよろしいでしょうか？

と、訊かれた。
先週、税務相談で入れてもらった数字なので、おそらく間違ってはいないはずだ。
そのように伝えると、安心したように受理してくれたが、
逆に、こちらが不安になったのだった。