母の日記・残暑見舞い

母の所に、新之助に宛てたハガキが届いた。
同じシーズーを飼う、母の友人からのハガキだった。
同じといっても向こうは本物の犬、
その８歳になるというシーズーの写真が
絵はがきになっていた。
新之助にそっくりだと言うだけあって、
背中のぶちの色と形も似ていた。
しかし、母は、

　：これもシーズーなの？
　　何だか違う種類みたい。

と、首を傾げている。
新之助は子犬。
向こうは成犬。
同じであろうはずはない。

　：何だか新之助より随分大きいみたい。

新之助は子犬だから、と言っても、

　：ケンネルの他のシーズーとも比べてみよう。

と、なかなか納得しない母であった。