おばあちゃんのnintendogs日記

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ゲームの思い出・ウィザードリィ(1)

このゲームの魅力を一言で説明するのは、とても難しい。
主観視点でダンジョンを探索するロールプレイングゲームであるが、
キャラクターは、普通に冒険を続けて行くと、
現実と同じように、徐々に年を取っていく。
ダンジョンで致命傷となるような重傷を負っても、
若いうちは高確率で蘇生されるが、年を取るごとに、
蘇生の確率は下がり、時には、老衰死も訪れる。
蘇生に失敗するとキャラクターは灰になる。
運が良ければ灰からの蘇生も可能ではあるが。
灰からの蘇生に失敗するとロストとなり、消滅する。
育てたキャラクターの死が、
そのキャラクターの消滅のリスクを負っている点が、
このゲームに、他のゲームにはない緊張感を産んでいる。
宿屋に泊まっていると、突然表示される
”たんじょうびおめでとう”のメッセージは、
このゲームに限っては、限りなく不吉なのだ。
プレイヤーは宿屋に泊まることを避け、
ほとんどの回復をダンジョンの中で済ますことになる。

私が、このゲームに興味を持ったのは、
1988年、ゲーム雑誌の連載小説を読んでからだった。
ベニー松山著、小説ウィザードリィ、隣り合わせの灰と青春。
小説の面白さに惹かれ、原作とも言うべきこのファミコンのカセットを
あちこち探し歩いた。
発売から少し時間が経っていたこともあって、
なかなか手に入らなかった。
行きつけの中古ゲームショップの店員さんに
中古が出たら連絡して貰うことにして、
待つこと数ヶ月。
入荷の連絡があった時は、夏になっていた。
箱も説明書もない裸のカセットに、ショップの店員さんが、
自分の持っていた説明書をコピーしてくれた物が添えられていた。
この時貰ったコピーは、5ミリ方眼紙に書いたダンジョンマップと共に、
今も大切にファイルしてある。