エイプリルフール

深夜、０時を回った途端に、
遊んでいたブラウザゲームの絵が、いつもと違うものになって、
そういえばエイプリルフールだったと気が付いた。

「ゲゲゲの鬼太郎　妖怪横丁」では、並べた店が半透明になった。
昨年のエイプリルフールでは、妖怪が巨大化して面白かったが、
今年の半透明の店は、見づらくて困る。

同じく「マングローブと不思議なクマたち」では、
可愛いミニックマたちが不気味な緑のキャビアに変わっていた。
早く元に戻って欲しいと願うばかりだ。

エイプリルフールといえば思い出すのは、
子供の頃、姉たちと共謀して両親をだまそうとしたことだ。

姉が階段の上から枕を落として、
私が階段から落ちたと叫んだ。
母が真っ青な顔をして飛んできて、
嘘だと分かったとたん、物凄く叱られた。

実は、その少し前に、
現実に階段から落ちて、生死の境をさまよったばかりだったのだ。
それ以来、我が家ではエイプリルフールだからといって、
嘘をつくのは自重するようになったのだった。