イクラ
私がまだ小さかった頃、
私は食べるのがとても遅かった。
朝食が終わらないうちに昼食の時間になった。
隣の工務店の大工さんたちが、面白がって、
:そんなに時間かけて食っていると、
口の中で糞になるぞ。
と、からかうのを
母がいつも怒って追い出していた。
母の苦労をよそに、当時の私は、
:ご飯のない国に行きたい。
などという、罰当たりなことを言っていたそうだ。
そんな時、母が当時はまだ高価だったパック入りのイクラを買ってきた。
すじこを食べている姉たちがうらやむ中、
母は、イクラを乗せたご飯を私の口に運んでくれた。
一口分のご飯にいくら2粒ずつだったので、
今思うと、軍艦巻き1個分も食べていなかったと思う。
母のおかげで今があると思うと感謝しかない。
母の所に行くとき、
週に1回は寿司を買って行く。
息子と3人で食べるので、
イクラの軍艦巻きも3個入りパックを買って行く。
先日、母は、自分のイクラを食べた後、
当然のように私の分も食べ、
息子の分も食べようとした。
息子もイクラは好きなので、拒否すると、
:半分頂戴よ。
と、食い下がっていた。
そんな母を見ていて、
私に食べさせていた時は、自分も食べたいのを我慢していたんだなと思った。
次からは、もう少し余分に買って行こう。
私は食べるのがとても遅かった。
朝食が終わらないうちに昼食の時間になった。
隣の工務店の大工さんたちが、面白がって、
:そんなに時間かけて食っていると、
口の中で糞になるぞ。
と、からかうのを
母がいつも怒って追い出していた。
母の苦労をよそに、当時の私は、
:ご飯のない国に行きたい。
などという、罰当たりなことを言っていたそうだ。
そんな時、母が当時はまだ高価だったパック入りのイクラを買ってきた。
すじこを食べている姉たちがうらやむ中、
母は、イクラを乗せたご飯を私の口に運んでくれた。
一口分のご飯にいくら2粒ずつだったので、
今思うと、軍艦巻き1個分も食べていなかったと思う。
母のおかげで今があると思うと感謝しかない。
母の所に行くとき、
週に1回は寿司を買って行く。
息子と3人で食べるので、
イクラの軍艦巻きも3個入りパックを買って行く。
先日、母は、自分のイクラを食べた後、
当然のように私の分も食べ、
息子の分も食べようとした。
息子もイクラは好きなので、拒否すると、
:半分頂戴よ。
と、食い下がっていた。
そんな母を見ていて、
私に食べさせていた時は、自分も食べたいのを我慢していたんだなと思った。
次からは、もう少し余分に買って行こう。