おばあちゃんのnintendogs日記

ヤフーブログから引っ越してきました。

ハロウィン

お土産に買って行ったお菓子の袋に、
ハロウィンのカボチャのマスコットが付いていたのを
母が見つけて、珍しく、

 :かわいいねえ。

と、目を細めた。

母が、ハロウィンの飾りを目にするようになったのは、
ごく最近のことだ。
私が、子供の頃には、まだ、そんな習慣はなかったし、
唯一、姉に貰ったスヌーピーの漫画の中に、
遠い外国のお祭として描かれていたのみである。
そのスヌーピーすら読んだことがない母にとっては、
ハロウィンは、突然降って沸いた異国の行事として、
異様に感じているらしい。

テレビに映し出される子供たちの仮装も、

 :あんまり可愛くない。

と、母には不評である。
行きつけのスーパーマーケットのハロウィン飾りも、

 :色がどぎつい。

と、気に入らない様子だ。

そんな母が、お菓子の袋に付いていたカボチャのマスコットを
可愛いと言ったのが、ちょっと意外だった。
だが、スーパーの巨大なカボチャオバケは嫌でも、
2センチほどの小さなマスコットなら可愛いと感じるのは、
考えてみれば、ごく自然な反応だ。

昔、父の故郷では、
子供たちが、ハスの葉を巻いて入れ物を作り、
家々を回ってお菓子を貰って歩く祭があった。
村に子供が少なくなり、
いつの間にか祭は廃れてしまった。

その祭を体験した父は、すでに亡くなり、
私も、ハスの入れ物の作り方を教わっただけで、
実際にその祭を目にすることは、なかった。
廃れてしまった習慣に替わって、
ハロウィンが、注目されるようになったのだろうか。

そんな話をしながら、
母と、ハロウィン限定のお菓子を食べた。
カボチャ好きの母は、美味しそうにたいらげた。