母の日記・拾い食い

　：シーソーで、GOOD！にするにはどうすればいいの？

母は、あいかわらずアジリティーに夢中だ。
言葉で説明していたら、

　：アンタの犬でやってみせてよ。

と言うので、うちのシェルティーでお手本をみせた。

アジリティーの練習法を母は、熱心に見ていた。
しかし、母が、感嘆の声を上げたのは、
体育館からの帰り道で、ゴミ箱に遭遇した時だった。
私のシェルティーは、軽くリードを引かれただけで、すっとゴミ箱の前を通過した。
nintendogsの散歩では、よく道にゴミが落ちている。
放置していると子犬はそのゴミをむしゃむしゃと食べてしまう。
食べた後しばらくの間、子犬は、具合悪そうに歩く。
拾い食いは良くないという住人のアドバイスもあり、
母も、多くの飼い主と同様に、拾い食いは止めさせたいと思っていた。

　：だけど、新之助は私が拾い食いを止めると、
　　恨めしそうな顔をしてじーっとこっちをみるのよ。

拾い食いを阻止出来なかった時、母は、そう言い訳する。

　：でも、食べたら食べたで、変な顔をしてこっちをみるのよ。

新之助が散歩から帰ると、母は、拾い食いした物をチェックする。

　：りんごならいいわ。しょうがない。
　　新之助は、りんごとかバナナとかが好きなのよ。


後日、母の家を訪れた時、ふと思いついて
新之助の食べた物を見てみた。

　　　にぼし

と、書かれてあった。
ゲームで良かったと思った。