母の食生活

最近、母がよく言うのは、

　：一日中、食事の支度をしているような気がする。

ということだ。
思い返してみると、
朝は、目覚めるとすぐ、
ヨーグルトとバナナを食べ、
血圧の薬を飲む。

仏壇の前で朝のおつとめをしてから、
朝食のメザシを焼き、
ご飯と味噌汁で食事をし、
家事を済ませてから、
町内を一回り散歩すると昼食になる。

私が遊びにいく日は、
寿司やサンドイッチを買っていくが、
それ以外の日は、
散歩で立ち寄ったパン屋さんのクリームパンや、
残り物で簡単に済ませているらしい。

夕食は、姉の家族の分も一緒に作るので、
３時ごろから支度にとりかかり、
まず、作りたての味噌汁を仏壇に供える。
先日は、私も手伝って餃子を８０個作った。
大概のメニューは、
１時間もあれば、すっかり出来上がってしまうので、
母は、毎日４時に夕飯を食べ、
風呂も済ます。

姉が仕事から帰るのは７時過ぎなので、
母は、寝てしまいたいのを我慢し、
「細菌撲滅」を遊びながら待っている。
仕事帰りの姉がビールを一杯飲む間に、
完成した夕飯を運びやすいよう、タッパーに詰め、
持たせて送り出すと、すぐ布団に入る。

姉の仕事が休みの日には、
夕飯もありあわせで済まして、
夕方６時には、寝てしまう母である。

　：寝てしまえば節電にもなるじゃない。

母は、そう言って笑う。