母の日記・不思議な出来事
nintendogsの中には、子犬の遊園地などという物は、存在していない。
母が遊園地と思ったのは、アジリティーという競技の練習をするための体育館だった。
決められた順番通りに障害を飛び越させたり、トンネルを通り抜けさせたりしながら、
タイムを競う競技で、大会のチャンピオンを目指すのだ。
しかし、母も、新之助もそんなことは知らない。
ハードルを跳ぶと、上手く跳べば GOOD! と拍手がもらえ、
失敗すれば、ギャラリーの溜息がきこえる。
それは、楽しい遊び場だった。
初めてそこを訪れた日、母と新之助は時間を忘れて、
その新しい遊びに興じた。
ふと気が付くと、たくさんあったはずのハードルもトンネルも消えて、
ただ、緑色の地面がどこまでも続いていた。
母は、考えた。
:これは、きっと新之助がくたびれて、帰りたがっているってことね。
そうして母と新之助は、この日の、長い散歩から帰宅した。
母が、こう話すのを聞いて、私も自分のDSで試してみたが、
ハードルやトンネルが消える現象は、確認できていない。
母も、毎日体育館に通っているが、その後は、
このようなことは起きていないと言っている。
:新之助がくたびれる前に帰るようにしているからね。
私は、母が、誤って左上の矢印ボタン(帰るためのボタン)に
触ったせいじゃないかと思っているのだが、
母にとっては、どちらでもいいことらしかった。
母が遊園地と思ったのは、アジリティーという競技の練習をするための体育館だった。
決められた順番通りに障害を飛び越させたり、トンネルを通り抜けさせたりしながら、
タイムを競う競技で、大会のチャンピオンを目指すのだ。
しかし、母も、新之助もそんなことは知らない。
ハードルを跳ぶと、上手く跳べば GOOD! と拍手がもらえ、
失敗すれば、ギャラリーの溜息がきこえる。
それは、楽しい遊び場だった。
初めてそこを訪れた日、母と新之助は時間を忘れて、
その新しい遊びに興じた。
ふと気が付くと、たくさんあったはずのハードルもトンネルも消えて、
ただ、緑色の地面がどこまでも続いていた。
母は、考えた。
:これは、きっと新之助がくたびれて、帰りたがっているってことね。
そうして母と新之助は、この日の、長い散歩から帰宅した。
母が、こう話すのを聞いて、私も自分のDSで試してみたが、
ハードルやトンネルが消える現象は、確認できていない。
母も、毎日体育館に通っているが、その後は、
このようなことは起きていないと言っている。
:新之助がくたびれる前に帰るようにしているからね。
私は、母が、誤って左上の矢印ボタン(帰るためのボタン)に
触ったせいじゃないかと思っているのだが、
母にとっては、どちらでもいいことらしかった。