お正月

暮も押し詰まった昨年の１２月３１日、
母から珍しく救助依頼があった。

　：おせちを作るの疲れちゃった。

というので、急遽予定を変更して駆けつけた。
母は、

　：くたびれたから、朝からずっとこればかりやってた。

と、充電中のＤＳを指差した。
疲れていてもゲームだけは別というところが、
やっぱり親子である。

相変わらず細菌撲滅をやってるのかと思ったら、

　：あれは極めた。

と、胸を張る母。
なんでも母自身も信じられないような動きでクリアできるそうだが、
私は見ていないのでコメントのしようが無い。

　：最近は書き取りと計算をやってるの。

という母は、どうやら、
惚けが進んだ伯母をみていて、
自分の物忘れが心配になってきたらしい。

母の指示で紅白なますと田作りを作り、
伯母の所に出来上がったおせちを届けた。

ここ数年は、年末の紅白を楽しみにしていた母だが、
今回は、

　：秋川さんが出ないならいい。

と言って早々に寝てしまった。