母の日記・子犬がやってきた
母が持つDSの画面に一匹の子犬が映し出されていた。
うすい茶色のシー・ズーだ。
やさしい性格の男の子
だれにでも フレンドリーで
人なつこい子犬です
画面の中では子犬が他の子犬と仲良く寄り添っている。
私は、DSの十字ボタンを操作して子犬の顔がよく見えるようにした。
こちらを向いた子犬の愛らしさに、母もようやくその気になった。
:そうねえ、あんたが帰る前に
もっといろいろおそわらなくちゃならないし。
そう言いながら母が画面をタッチすると
メッセージとともに画面が切り替わった。
絨毯の敷き詰められた広い部屋。その中でさっきの子犬が、
落ち着かない様子で歩き回っている。
画面を見て母がつぶやいた。
:ああ、お友達と離れてひとりになっちゃった。
可哀想なことしちゃったわ。
それは、母自身のことだったのかもしれない。
ともあれ、この瞬間から、nintendogsというゲームの中で、
母と子犬の二人暮らしがはじまった。
うすい茶色のシー・ズーだ。
やさしい性格の男の子
だれにでも フレンドリーで
人なつこい子犬です
画面の中では子犬が他の子犬と仲良く寄り添っている。
私は、DSの十字ボタンを操作して子犬の顔がよく見えるようにした。
こちらを向いた子犬の愛らしさに、母もようやくその気になった。
:そうねえ、あんたが帰る前に
もっといろいろおそわらなくちゃならないし。
そう言いながら母が画面をタッチすると
メッセージとともに画面が切り替わった。
絨毯の敷き詰められた広い部屋。その中でさっきの子犬が、
落ち着かない様子で歩き回っている。
画面を見て母がつぶやいた。
:ああ、お友達と離れてひとりになっちゃった。
可哀想なことしちゃったわ。
それは、母自身のことだったのかもしれない。
ともあれ、この瞬間から、nintendogsというゲームの中で、
母と子犬の二人暮らしがはじまった。