母の日記・父の墓
お墓を早くに建てると早死にすると
母は、信じているらしい。
父が自分の墓を建てたのは、
亡くなる少し前のことだったからだ。
当時、父は、訪ねて行くと毎回、
建てたばかりの墓の写真を
自慢げに見せてくれた。
墓を建てる前に、
どんな墓にしたいか相談された母は、
:自然石に「愛」って彫ったお墓がいい。
と言って、父に
:真面目に考えろ。
と怒られたことを未だに不満に思っている。
:何の変哲も無いお墓だわ。
母は、完成したお墓のことを陰ではそう言っていた。
私は、黒御影でさえなければ、何でもいいと生前の父に伝えていた。
お参りに行ったときに、墓石に自分の顔が映って、
ドキッとするのだけは勘弁して欲しかったからだ。
母は、信じているらしい。
父が自分の墓を建てたのは、
亡くなる少し前のことだったからだ。
当時、父は、訪ねて行くと毎回、
建てたばかりの墓の写真を
自慢げに見せてくれた。
墓を建てる前に、
どんな墓にしたいか相談された母は、
:自然石に「愛」って彫ったお墓がいい。
と言って、父に
:真面目に考えろ。
と怒られたことを未だに不満に思っている。
:何の変哲も無いお墓だわ。
母は、完成したお墓のことを陰ではそう言っていた。
私は、黒御影でさえなければ、何でもいいと生前の父に伝えていた。
お参りに行ったときに、墓石に自分の顔が映って、
ドキッとするのだけは勘弁して欲しかったからだ。