母の日記・予言
ある時母が、こんな話をしてくれた。
母には、二人の兄と1人の姉がいる。
もっと大勢いたのだが、
他の兄弟は生まれてすぐに亡くなってしまった。
母と一番仲が良かったのは、
すぐ上の兄であった。
母がどんなにワガママを言って困らせても、
いつも優しく言うことを聞いてくれたのだそうだ。
その兄は、いつも自分の母親に
:僕はおかあさんに一生お小遣いをあげるから。
と、言い続けていたという。
母の兄は、その後、徴兵され、
僅か17歳で南の海で戦死した。
彼の母親には、以後、毎月遺族年金が支払われ、
母親が亡くなるまでそれは続いた。
母は、この事を最近思い出して、
:お兄さんには、自分の運命がわかっていたのかねえ。
と、不思議そうに語っていた。
母には、二人の兄と1人の姉がいる。
もっと大勢いたのだが、
他の兄弟は生まれてすぐに亡くなってしまった。
母と一番仲が良かったのは、
すぐ上の兄であった。
母がどんなにワガママを言って困らせても、
いつも優しく言うことを聞いてくれたのだそうだ。
その兄は、いつも自分の母親に
:僕はおかあさんに一生お小遣いをあげるから。
と、言い続けていたという。
母の兄は、その後、徴兵され、
僅か17歳で南の海で戦死した。
彼の母親には、以後、毎月遺族年金が支払われ、
母親が亡くなるまでそれは続いた。
母は、この事を最近思い出して、
:お兄さんには、自分の運命がわかっていたのかねえ。
と、不思議そうに語っていた。