母の日記・二度目の家出
新之助が、また家出をした。
一度経験したせいか、母は、落ち着いた様子である。
それでも、
:餌は毎日あげているし、今日は散歩もしたし、
何の不満があるっていうのよ。
と、文句を言っていた。
不満があるわけじゃないけど、退屈だったんじゃないかと言うと、
母は、DSをそのままにして台所へ行こうとした。
呼べばすぐに戻ってくるよというと、
母は、
:だって戻ってきたら遊んであげなきゃいけないから
用事を済ませておこうと思って。
と言いながら片づけを始めた。
すっかり用事が終わって戻ってきた母は、
誰もいない部屋を写しているDSの上画面を
コンコンと叩いて、
:帰って来ないじゃない!
と言うので、下画面の口笛ボタンを押すのだと教えた。
母がボタンを押すとすぐに新之助が戻ってきた。
くわえてきたプレゼントの箱を開けると
白いブーツが出てきた。
母は、
:じゃあ今度は、このブーツで遊びなさい。
と言って、新之助にブーツを投げた。
新之助は、ぷいと後ろを向いたまま座っていた。
一度経験したせいか、母は、落ち着いた様子である。
それでも、
:餌は毎日あげているし、今日は散歩もしたし、
何の不満があるっていうのよ。
と、文句を言っていた。
不満があるわけじゃないけど、退屈だったんじゃないかと言うと、
母は、DSをそのままにして台所へ行こうとした。
呼べばすぐに戻ってくるよというと、
母は、
:だって戻ってきたら遊んであげなきゃいけないから
用事を済ませておこうと思って。
と言いながら片づけを始めた。
すっかり用事が終わって戻ってきた母は、
誰もいない部屋を写しているDSの上画面を
コンコンと叩いて、
:帰って来ないじゃない!
と言うので、下画面の口笛ボタンを押すのだと教えた。
母がボタンを押すとすぐに新之助が戻ってきた。
くわえてきたプレゼントの箱を開けると
白いブーツが出てきた。
母は、
:じゃあ今度は、このブーツで遊びなさい。
と言って、新之助にブーツを投げた。
新之助は、ぷいと後ろを向いたまま座っていた。