母の日記・古い携帯の使い道

母の所へ行く時は、いつも中継所ですれ違いをしてから行く。
一昨日も中継所ですれ違った子犬を連れて行った。
母の所でDSを開いて確認していると、
折悪しく、例の曾孫がやってきた。

　：ワンワン見るー！

と言って、私のDSに飛びついたきり離れないばかりか、

　：１人で見るー！

と言って私を遠ざけようとする。
また、仕込んだ芸を忘れさせられてはかなわないので、
なだめすかしていたら、母が、
使わなくなった方の携帯電話を持ってきた。
普段は触ることが出来ない携帯に曾孫の気がそれたすきに、
首尾よくDSを回収することができた。

曾孫は、お古の携帯を持って意気揚々と帰っていった。
母は、それを見送りながら、

　：だから、新之助は絶対に見せないのよ。

と、力説していた。