母の日記・三回忌
先週は、母と一緒に父の郷里に帰り、
父の三回忌を済ませてきた。
父の墓は、前日に父の兄の手によって、
きれいに磨き上げられていた。
山のみかん畑から、
たわわに実ったみかんの一枝を
父の墓に備えた。
本堂に行き、読経を済ませて、
再び墓に戻ってみたら、
先程供えたみかんのひとつが
半分ほど食べられていた。
みかんを供えた伯父は、
父が食べて行ったと喜んだが、
母は、皮ごと食いちぎられたみかんを見て、
:お父さんは、あんな行儀の悪い食べ方はしないわよね。
と、こっそりと私に向かってつぶやいて
静かに笑っていた。
父の三回忌を済ませてきた。
父の墓は、前日に父の兄の手によって、
きれいに磨き上げられていた。
山のみかん畑から、
たわわに実ったみかんの一枝を
父の墓に備えた。
本堂に行き、読経を済ませて、
再び墓に戻ってみたら、
先程供えたみかんのひとつが
半分ほど食べられていた。
みかんを供えた伯父は、
父が食べて行ったと喜んだが、
母は、皮ごと食いちぎられたみかんを見て、
:お父さんは、あんな行儀の悪い食べ方はしないわよね。
と、こっそりと私に向かってつぶやいて
静かに笑っていた。