もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド

先週土曜日に発売されたニンテンドーＤＳの新作ゲームである。
主人公は、３５歳のさえない独身男である。
ＲＰＧと銘打たれているが、
このゲームの主人公は成長しない。
どんなに敵と戦ってもけっして強くはならない。

では、何故敵と戦うのか？
お金のためである。
お金を稼いでルッピーランドという、
どう考えても怪しげな「理想郷」を目指すのが
このゲームの目的である。
モンスターを倒して戦利品を集め、
それを加工して売ることが、
この世界の金儲けの基本である。
所持金がそのまま主人公のＨＰとなるために、
所持金が無くなれば即ゲームオーバーである。
しかし、所持金の大半を貢がなければ
理想郷への道は開かれないとあって、
いくら貢いでいくら手元に残すかは、
非常に悩むところである。

このゲーム、のんびりとお金を貯めていると、
「早く貢ぐように」と矢の催促がくる。
まるで何かに追い立てられるかのように
必死で這いずり回ってアイテムを拾う姿には、
哀愁を禁じえない。