ゲームの思い出・ファミコンウォーズ

１９８８年８月、テレビから流れてきたＣＭソング。

　ファミコンウォーズが出るぞ～
　母ちゃんたちには内緒だぞ～

しかし、我が家で一番夢中になって遊んでいたのは、
その「母ちゃん」である私でした。
近代兵器を使用したシミュレーションゲームだから、
子供がプレイする姿を見たら母親が眉をひそめることは、
私にも容易に想像はできるのだが。

レッドスター軍かブルームーン軍を選んで、
次々と戦場のマップをクリアしていくこのゲームで、
初めは、比較的簡単そうなレッドスターを選んで、
プレイしてみた。
しかし、ある時、マップが表示されると、
テレビの画面が、ゆらゆらと揺れるように映るようになった。
試しに、他のゲーム画面を映してみたが、
ゆらゆらするのは、「ファミコンウォーズ」だけだった。

故障かと思って任天堂に電話をしてみた。
電話に出た方は、
それは、マップが方眼で区切られているために
そう見えるのだと、丁寧に教えてくれた。
そして、私がまだ遭遇していなかったバグの話や、
他のゲームの話までしてくれた。

私にとって、「ファミコンウォーズ」の一番の思い出は、
その後、レッドスター軍の最終マップで、
データが飛んでしまったことでも、
ブルームーン軍でリベンジしたことでもなく、
その優しい方とお話したひと時である。