ゲームの思い出・インドラの光
私がこのファミコンのゲームで遊んだのは、
1988年1月のことだったらしい。
「らしい」というのは、自分で
このゲームで遊んだ時のことは、
ほとんど覚えていないからである。
このゲームが、私の記憶に残っているのは、
それから半年後の、ある出来事によってである。
その日、夫が、突然、
:ロールプレイングゲームがやりたい。
と言い出して、棚の奥からこのゲームを見つけ出してきた。
ゲームで遊んでいる夫を居間に残し、
私は、子供と一緒に寝てしまった。
夫は、ずっと遊び続けていたらしく、
夜中に目を覚まして居間に行くと、
まだ、このゲームをやっていた。
その時、夫が私を振り返って尋ねた。
:○○というのがどこにあるか知ってる?
半年前に遊んだゲームのことなんかもう覚えていないと
思った私だったが、私の口をついて出た言葉は違った。
○○の町の南にある洞窟の○階の宝箱の中。
自分でも、何を言っているのかわからなかったが、
自分の頭の中が、確実にゲームというものに
浸食されていることを実感できた瞬間であった。
1988年1月のことだったらしい。
「らしい」というのは、自分で
このゲームで遊んだ時のことは、
ほとんど覚えていないからである。
このゲームが、私の記憶に残っているのは、
それから半年後の、ある出来事によってである。
その日、夫が、突然、
:ロールプレイングゲームがやりたい。
と言い出して、棚の奥からこのゲームを見つけ出してきた。
ゲームで遊んでいる夫を居間に残し、
私は、子供と一緒に寝てしまった。
夫は、ずっと遊び続けていたらしく、
夜中に目を覚まして居間に行くと、
まだ、このゲームをやっていた。
その時、夫が私を振り返って尋ねた。
:○○というのがどこにあるか知ってる?
半年前に遊んだゲームのことなんかもう覚えていないと
思った私だったが、私の口をついて出た言葉は違った。
○○の町の南にある洞窟の○階の宝箱の中。
自分でも、何を言っているのかわからなかったが、
自分の頭の中が、確実にゲームというものに
浸食されていることを実感できた瞬間であった。