母の美文字力

先日、買ったばかりのＤＳのソフト「ＤＳ美文字トレーニング」を持って、
母の所に遊びに行った。

母は、普段から毛筆に親しんでいて、
ちょっとしたお礼状などは、
巻紙に毛筆でしたためて送る。
冷蔵庫に、皆に配る戴き物の鮭が入っていた時も、
大きな紙に毛筆で、

「鮭、あります」

と万葉仮名まじりで書いてあった。

そんな母に、美文字力判定テストを受けさせたら、
どんな成績が出るか興味があったのだ。

母は、

　：あら、やっぱり買ったのね。

と、このソフトのことは既にＣＭで知っていて、

　：あの筆が無いじゃない。

と、私がうっかりソフト同梱の筆型タッチペン、
「美文字筆」を家に忘れてきたことを残念がった。

早速、自分の美文字力を判定した母は、

　：中の下ですってよ。

と言いながら、ケラケラと笑った。

教授の脳年齢判定には、食ってかかるが、
自信のある書道では、何を言われても余裕の母であった。